占い師による姓名判断で名前の「相」を読み取る

占いとは、そもそも自然の驚異におびえた人々が、森羅万象の出来事を、あらかじめ察知するために取得していった知恵だったのです。占い師による姓名判断は、名前の「相」を読み取ることで、その人の運勢や将来などを占います。占いは、神がかり的な直観に頼るものではなく、古代からの人間の経験がデータとして蓄積されることによって成り立つ統計なのです。

 

●自然界にあった占いの起源
姓名判断もまた、占い師による、いわゆる占いの一つです。世の中には数々の占いがありますが、その起源は、古代に求められます。古代においては、人々は常に自然の驚異に怯えて暮らしていました。大雨や暴風、干ばつなどの自然現象は、人間の力では、どうすることもできない出来事です。人々は、そのような人知の及ばない事象は、神の意志によって行われていると考えました。古代の人々にとって、良いことも、悪いことも、森羅万象のさまざまな出来事は、神からの何らかのメッセージだったのです。そこで人々は、もしも神の意志を前もって察知することができれば、危険を回避して、より良い生活ができると考えるようになりました。それが占いの始まりです。つまり、占いとは、自然現象を注意深く観察することによって、その背後に働いている一定の法則を見出した、人間の知恵ということだったのです。占いというと、とても神秘的なものを思い浮かべるかもしれません。しかし占いは、直観に頼るようなものではなくて、人間の経験がデータとなっている統計学なのです。

 

●同じ名前でも、人生はそれぞれ
世の中には同じ名前を持っている人たちはいくらでもいますが、その人たちの運命は決して同じものではありません。名前が持つ運勢は、あくまでも道しるべだからです。いくら良い運勢を持っていたとしても、それに気づかず、何の努力もしないで、のんべんだらりと暮らしていたのでは、その人が素晴らしい人生を送れるわけがありません。逆にあまり良くない運勢を持っている人でも、その弱点を知っておくことで、それを補って、より良い人生をたどることができるのです。さらに同じ名前でも、生年月日まで同じ人はそうそういないでしょう。運勢を知るうえで、名前と同様に重要視されているのが生年月日です。生年月日も名前と同様に、自分の意志とは関係なく定められた「先天運」です。ですから、占い師が姓名判断をするうえで、生年月日が影響を与えるということも少し心にとめておいたほうが良いでしょう。もちろん、同じ名前ということであれば、何らかの共通点があるということは事実です。ピッタリ同じだということはできませんが、運勢の大まかな傾向などは一致するでしょう。

 

●占い師が名前だけで占う理由
姓名判断においては、従来の考え方として、姓と名前の両方で占うという方法があります。姓名のバランスで、占い師が、さまざまな運を占う方法で、「五格」といって、天格、地格、人格、外格、総格に分かれるという考え方です。姓名判断の流派によっては、そのような考え方をとっているところも、いまだ多いようです。しかし、その人の運勢を判断するのに、姓は関係なく、名前だけでいいと考える占い師もいます。なぜなら、姓、つまり名字で運勢の大半が決まってしまうのはおかしいと考えるからです。特に女性の場合は、結婚すれば名字が変わってしまいます。婿養子の場合でも、もちろん同じです。名字が変わることによって、その運勢が180度変わってしまうのは、やはりおかしなことです。もしも結婚してから運勢が変わったのであるならば、それは名字のせいということではなくて、生活環境の変化を全般的に考えてみなければならないでしょう。運勢に大きな影響を与えるのは、その人につけられた名前ですから、人は、名前による影響だけを考えるようにして、運勢を良い方向に伸ばしていけるように努力すればいいのです。