日本と海外を比較することで見えてくる占い師の違い

占い師のもとに相談に行くことにはそれほど関心がない方でも、毎朝のテレビに登場する星座占いや雑誌に掲載されている占いコーナーを何気なくチェックしてしまう方もいらっしゃると思います。占いのブースなど、若い女性を中心に人気が高い占いですが、海外における占い事情はあまり知られていないのではないでしょうか。そもそも、海外の占いと日本の占いではどのような違いがあるのでしょうか。

 

●西洋占星術の本場!イギリスの占い師
ヨーロッパの中でも、占星術の先進国と言われるイギリスには、ロンドンに占星術の専門店があります。日本で活躍している有名な占い師も、イギリスを訪問する際には立ち寄ると言われるその店舗には、占星術に関する専門書をはじめ、精密な占いができるコンピュータ占いなど、占いのプロだけではなく観光客も訪れることができる場所として人気が高くなっています。イギリスで大成された西洋占星術は、もともとは星占いがルーツで、現在におけるイラクの南部周辺で生まれたと言われており、それが天文学と関わり合いながら発展を遂げてきました。今は恋愛などをテーマにして個人的な内容を占う印象が強いですが、昔は国家の辿る命運を占う大切な手段とされていたのです。イギリスでは、日本ではお馴染みの光景になっている路上で占いを行う占い師は見かけません。また、日本で質問されることの多い、特定の人の気持ちやその人との相性などについて詳細を占うというよりは、今年の自分の運勢はどうなるのか、といったようなザックリとしたことが相談されるケースが多いのが特徴です。占いの雰囲気もカウンセリングを受けるような感覚で、時間をかけながら占星術のプロに運勢を聞いてみる方が多いのです。

 

●イギリスにおける占い師の歴史
占星術の本場として名高いイギリスでは、国を代表する博物館に、占星術に使用されるアイテムが展示されているほど占星術が浸透しています。博物館の中でも最も目立つ場所に、黒曜石で作られた鏡や水晶球などが飾られていて、金のディスクなども眺めることができます。金のディスクや他のアイテムには、七芒星などの魔術系な模様や文字が描かれていて、400年以上も昔に天使などの神秘的な存在を召喚するために使用されていたとされます。こうしたアイテムは、数学や魔術、そして占星術を熟知していたある博士によって使われていたもので、彼は魔術師と呼ばれていました。当時の魔術師は知識人の代表格とされていて、占星術も学問のように流通していたのです。そのため、王族や貴族によって扱われるものと見なされ、戴冠式についての日取りなどの大切な事柄も占星術の結果から決定されていました。当時の占い師は現代でいう占い師とはまた違った重みがあったのです。ちなみにイギリスの占星術の中には、大学でも勉強できる学術的要素の高い占いもあります。また、よりエンターテインメント性が強い占いも注目されています。

 

●質が高い占いが魅力!アメリカの占い師
アメリカでは、街角などで見かける占い師が存在し、占いの鑑定結果も質が高いことが知られています。中には、質問を投げかける前に占いを始めて、訪問者の特性や傾向などを言い当ててしまうような占い師もいます。また、比較的リーズナブルに利用できることも多くなっているので、レベルの高い占いを手軽に受けることができます。日本の占いでは、様々な種類の占法を行う占い師が多く、いくつかの占法を用いながら占っていくケースが多いですが、アメリカの占いでは、例えばタロットカードだけを使ってどんなことも占うことができたり、西洋占星術のみで様々なことを占ってもらえる場合が多いのが特徴です。色々な種類の占いを極めるというよりは、特定の占いを深く研究している傾向があるので、占いの内容に関してとても詳細なことが分かるという利点があります。日本でよく見かける雑誌などに掲載される占いのコーナーは、アメリカにも存在します。インターネットを活用する占いが非常に充実しているので、チャットをしながら占ってもらったり、文字を入力するだけでできる占いも多く利用されています。